クレスピ・ダッダはブレンボ川とアッダ川の合流する場所にある、イタリアの歴史の中では比較的新しい世界遺産になります。1894年頃に、当時の建築家エルネスト・ピロヴァノがクレスピ家のために設計したものです。
クレスピ・ダッダは世界遺産に文化遺産として1995年に登録されています。元々は19世紀の産業革命の際に、企業家であったクリストフォロ・ベニーニョ・クレスピによって、労働者の理想郷として造られた街になります。
クレスピが自身の工場で働く労働者とその労働者の家族のために、アッダ川のほとりに街を造り、労働者用の家や紡績工場だけでなく、家族が通うための学校や病院、教会や墓地など、生活に必要な施設を一通り作り上げました。産業革命時のものとしては、理想郷と呼ぶのにふさわしい、素晴らしい環境の中に造られた街でしょう。
産業革命時の資本主義に勝ち残るために、労働者は過酷な労働を強いられてきました。町中に建てられた工場からは身体に悪い煙が絶えず流れ出ており、労働者の健康状態もよくありませんでした。そういった悲惨な光景を見た中で、労働者の生活改善を訴える資本論が、カール・マルクスによって執筆されています。
クレスピ・ダッダは環境問題がそれほど問題となっていなかった頃に建てられています。工場跡や住宅をはじめとして、当時に建てられた街並みがそのまま残っています。労働者を思って建てられた街になりますので、美しい風景を楽しむことができるでしょう。
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