シチリア島の南東部には、後期バロック様式の8つの町が点在しています。8つの街とは、ノート、カターニア、ラグーサ、モディカ、シクリ、カルタジローネ、ミリテッロ・イン・ヴァル・ディ・カターニア、パラッツォロ・アクレイデになり、これらはかつてのシチリアの行政区分としてヴァル・ディ・ノートと呼ばれています。
ヴァル・ディ・ノートは2002年に文化遺産として世界遺産に登録されています。1693年にイタリア半島の南部を含めて、シチリア島の東部に大きな地震が発生しました。そしてそれに伴い5メートル以上の津波が起きたと言います。しっかりとした記録が残っているわけではないのですが、その当時の死者は10万人にも上ったということです。特にシチリア東南部では全壊した街も多かったようです。
もちろん上記に記載した8つの街々も大きな被害を受けたのですが、その後の街の復興をする際に、後期バロック様式による建築群が建設されることになり、今でも残る美しく統一された町になったのです。
当時のイタリアには都市国家がたくさんある状態だったので、中央政府というような国をまとめる存在はありませんでした。そのため地震による街の再建も、生き残った住民たちが協力してすることになりました。このときは貴族も一般庶民も、身分に関係なく復興に向けて一丸となりました。
そしてもともと田舎町だったシチリアの街が、当時の最先端の技術を駆使してローマやパリに劣らぬ美しい街に生まれ変わりました。100年かけて造りなおされた街は、今でもイタリアを代表する町並みになっています。
南イタリアの世界遺産
- デル・モンテ城
- マテーラの洞窟住居と岩窟教会公園
- アルベロベッロのトルッリ
- シラクーザとパンターリカの岩壁墓地遺跡
- ヴァル・ディ・ノートの後期バロック様式の町々
- アグリジェントの遺跡地域
- ヴィッラ・ロマーナ・デル・カサーレ